小学生時代の同級生にAくんがいました。とにかくピアノが上手。今の私から見ても、すごかった。
音楽の授業になると先生が
「今日はこれを歌います」とAくんをピアノのところに呼びます。
みんなは先生の指揮とAくんの伴奏に合わせて歌います。Aくんの練習時間はゼロです。
あんまりサラサラ完璧にどんな曲にも対応するので聞いてみました。
「家に先生用の教科書があるの?」
色白で繊細な少年Aくん。こんな私の質問にも真面目に答えてくれました。
「ううん、持ってない」
初めて見た曲もすぐ弾けるんだ‥すごいなぁ‥
私ほかその他もろもろとAくんは幼稚園生と大学生ほどの差がありました。伴奏はAくん以外考えられず、小学校時代にピアノのオーディションが開かれることはなかった、と記憶しています。
現在、プレコースの小さな生徒さんのレッスンでは歌もうたいます。童謡や唱歌など、季節も意識して。
「この曲しってる?」
その日の気分で適当に選びます。初見でピアノ伴奏しながら、生徒さんと歌います。
この歳になり、やっとAくんの足元に追いついたか、まだまだか‥
そんなレベルですね。。