『蜜蜂と遠雷』恩田陸著
を読みました。
2段組み500ページの分厚いハードカバーの本。
舞台はある国際ピアノコンクール。
演奏者、審査員、調律師、テレビの取材者‥
それぞれの人間群像があり。
ピアノの英才教育を受けた参加者たちと観客に、圧倒的な影響を与えていく、この作品のタイトルになっている「蜜蜂王子」と呼ばれる少年。
音楽教育をほぼ受けたことがなく、
なんとピアノを持っていない。
そんな突拍子もない天才少年の存在と演奏に、右往左往する審査員たち。
どんどん影響を受けていくコンテスタント(コンテストに参加する演奏者)たち。
一次予選からどんどん振り落とされ、最後の本選までのコンクールの模様。
優勝はだれになるのか?
寝る前に本を開くものだから、なかなか進まない。
持ち運びには向かない重さの本でしたが、最近は電車に乗るたび持参し、それでも心地よい揺れにまたウトウト。
最後までいけてよかった(^^;)
ピアノコンクールの本は今までいくつか読みました。わたしの中で圧倒的におもしろかったのは、昨年亡くなった世界的ピアニスト中村紘子さんの書いた
『チャイコフスキーコンクール』
作家としてもすばらしかった。
今回の直木賞作品は、期待し過ぎたのか、実はあまりいいと思わず(◞‸◟)
新聞でも直木賞前から非常に評判が高かった作品。
「行間から音楽が聞こえてくる」
「著者のストーリーテーラーとしての実力が見事に示されている」
とか。
うーん。わたしは、読み手の想像力をかきたてる行間がある方が好きかな。
と、えらそーな感想を持ちました。
世間の高評価と、どうやら、わたしはズレているらしい。