高学年の生徒さんとの会話。
「ショパンの幻想即興曲は知ってる?」
首をふる生徒さん。
『乙女の祈り』も
「こんな曲だけど?」さわりを少し弾いてみたけれど、知らないと。
じゃあわたしがこれらの『名曲』と言われるピアノ曲を知ったのはいつだったんだろう?
思い当たるのはわたしが小学生のとき。
世界名曲クラシック全集、というようなLPレコードがありました。
わたしが買ってほしい、と頼んだのか、
両親が誰かに勧められたのか…
リビングに置かれていたレコードとプレーヤー。
家族がこのレコードを手に取る姿を見たことはなかったので、わたしのために用意してくれたのでしょう。
「今日はどれを聞こうかな」
交響曲、バレエ音楽、室内楽、宗教曲、ピアノ曲…
有名な曲を集めた15枚ほどのレコードの中から、ひとつ選ぶ。
半透明のビニール袋に入ったレコードをレコードジャケットから取り出し、プレーヤーに乗せる。
針がゆっくり動きはじめるのを見て…
一連の動作は、音楽が好きとか、音楽が聞きたい、という思いからではなく、
「自分で選んだクラシックを聞く、
カッコイイわたし」のポーズのため。
母の入れてくれる紅茶と手作りクッキー…
なんてあればカンペキですが、
そこまでのサービスはなく(^^;)
今思うと、このレコードたちのおかげで、いろいろなクラシック曲との出会いを持てました。
自分が練習している、たどたどしいピアノ曲のみしか耳にしない毎日に、レコードから流れる美しい音色が役に立ったようです。
今はCDよりユーチューブで音楽を聞く人が多いのかも。
電子ピアノについているデモ演奏でピアノ曲を知る生徒さんもいます。
積極的にステキな出会いを見つけてくれることを願って^ ^