小学生の頃の話です。
友だちから人気歌番組の公開録画に誘ってもらいました。
テレビで見ていたセットと、アイドルたちが目の前に。何台ものカメラ、たくさんの裏方さん。いつもは見えない裏の世界に大興奮。身を乗り出して舞台を見つめるわたしの耳元に、友だちが一言。
「口をパクパクしてるだけで、本当は歌ってないんだよ」
その後のことは何も覚えていないくらい、ショックを受けたわたし。
口パクの存在を知った瞬間でした。
歌番組に純粋に感動していた時代が輝かしい。
知るって悲しい。
そして話は変わり。
『ニューイヤーオペラコンサート』
紅白歌合戦から中二日あけての同じNHKホールでの生放送。
毎年見ている番組です。
日本を代表する実力派のオペラ歌手が勢ぞろい。歌声、舞台セットもさることながら、衣装が素晴らしい。
舞踏会でのシーン。美しく着飾る貴婦人たち…その中で、やはり主役となる歌手は一番素敵なのです。画面を通しても布の質感が伝わってくる。
司会進行もバタバタがなく落ち着いていて全てがゴージャス、な歌番組。
こんなに堪能してるんだからNHKの受信料も価値ありかな、と思う。
そしてもう一つの好きな理由。
口パクのこと。
さすがにオペラではありえない(^^;)