レッスンのとき「ここ、覚えてね」
とよく言います。5本の線の上にある丸い形の音符。どの線にある?線と線の間?それともお団子みたいに線に刺さってる?
楽譜の音符をつまみ、小さな生徒さんの頭に「今日はここに入れるね!」と乗せます。目を閉じてもらい、頭の中に入った音を思い出してもらいます。何本目の線だったかな?
目を開けてもう一度確認。この音符、ちゃんと入ってた?
「この音はド」に「どうしてドなのか?」は必要なく、理屈なく覚えていくしかない。ひらがなを覚えるのと一緒です。
指づかい。これは理屈があります。書かれているように弾く必要があるとき、生徒さんに尋ねます。
「どうして3の指にしないといけないの?」
「次の音がこう続いているから」
「そうだよね。そのままだと指が足りなくなるよね。だから、ここ3に直して」
指づかいの大切さを教わったのがマドリッド時代の先生。アルベニスという作曲家のピアノ曲に取り組んだときは、譜面も複雑で、テクニック的にもとても難しく、ギブアップしたくなる箇所がたくさん。
が、レッスンに行って先生が指づかいを教えてくれるとあら、不思議。不可能だと思った場所が弾けた。
そういえば、アルベニスの曲ではペダル3本を同時に踏んだこともあります。真ん中のペダルを左足のかかとで、つま先で左のペダル(ソフトペダル)右足は普通に右のペダル(ダンパーペダル)
足がつりそうですね(^^;;
ちょっと話が脱線しました。覚えるところをまず覚えていくこと。譜読みが苦手にならないために。
この定着のために生徒さんに取り組んでもらっていることがあります。
五線ノートの宿題では、音をドイツ音名で書いてもらっています。時間をかけてやるのではなく、パッと見てすぐ音がわかるようにするのが目的です。
「よーいドン」から「ストップ」まで。さぁ今日は何秒かかった?これもノートに書いてもらっています。
お母様方にストップウォッチで協力をいただいての宿題。少しずつタイムを縮めていきましょう!
脱線ついでに‥
アリシア・デ・ラローチャというスペイン人女流ピアニストが弾くアルベニス作曲のイベリア組曲がとても素敵です。スペイン情緒あふれる、明るくて、でもどこか物哀しいリズムとメロディー。そう、私が目を白黒させながら取り組んだ曲。もう全く弾けないけど‥
とても小柄で、手も小さかったアリシアさんも、3本ペダル同時踏みしたのかなぁ。。