エンドレスの戦い

家の南側にネコの額ほどの庭があります。庭、というより、お隣の敷地との境界に存在する通路、と言ったほうがいいかも。

この通路に、紫陽花やブルーベリーの木を植えたり、鉢植えを置いたり。メダカもいたり。

10年、いや、もっともっと前になります。とてもかわいい薄紫色の花が咲くのをカタログで見たらしい夫が、ハナニラの球根を注文しました。

地植えにしたら、春になるとカタログ通りかわいらしい花が満開に。で、気づきました。

ニラという名前がつくだけあり、ニオイが‥

外に出るとニラの匂い。窓を開けると爽やかな風‥ではなく、ニラの匂いが入ってくる。

花はいいけど、いかんせんこの匂いはいただけない。抜いてしまうことにしました。

やっかいなのが、球根だということ。簡単に抜けない。強く引っ張るとちぎれて、球根は土の中に残ります。これがどんどん地中深く潜っていき、どんどん子孫を増やしていきます。

私とハナニラの仁義なき戦いが始まりました。

なぜかいろんなところに飛び火して姿をあらわすハナニラ。一ヶ所だけではなく、通路の細かいところにも目を光らせ、

「よし、完璧!」

とハナニラの影も形もない土を見て満足して立ち上がる私。

冬の間は水やりもなく、ほとんど庭に出ません。そして、何週間後に見るとまた芽を出しています。

見つけて抜くときの私の姿は、新聞紙丸めて、ゴキブリを追いつめてるこわいオバサンそのもの。

この戦い、いつ終わるのか。

私が平穏なガーデニングを楽しむ、にこやかなオバサン、になれる日が来るのか。

春は忙しいです‥